妊娠中の女性の足のむくみに大いに関係しているのが、女性ホルモンのエストロゲン。
女性ホルモンはこのエストロゲンとプロゲステロンがバランスを取りながら分泌されていますが、このエストロゲンとはどのような女性ホルモンなのでしょうか?
その働きと体に対する影響を見てみたいと思います。
エストロゲンとは?
エストロゲンとプロゲステロンは、どちらも卵巣から分泌される女性ホルモンで、エストロゲンは排卵のころに最も多く分泌され、子宮の壁を厚くして受精の準備をします。
また、生理が終わる閉経が近付くにつれ、その分泌量は減っていく女性ホルモンです。
20代〜30代に最も多く分泌されるので、この年齢の頃が妊娠に適した時期と言えますね。
エストロゲンの働き。
エストロゲンの働きは
- 子宮内膜を分厚くして受精の準備をする。
- 乳房、乳腺の発達を促したり女性らしい体を作る。
- 自律神経の働きを整える。
- 骨を丈夫にする。
- 血管の収縮を抑制する。
思春期の頃から分泌が始まり、女性の体を女性らしくしたり、妊娠できるように体を整え、無事に出産するための大切なホルモンです。
妊婦さんのお肌がキレイなのは、このエストロゲンの増加によるものなんですね。
そして出産後は一気に減少するので、抜け毛が増えてしまうという影響もあります。
エストロゲンの影響
女性らしく、肌や髪の毛にツヤを出したりすることもあるホルモンですが、良い影響ばかりではありません。
エストロゲンが多すぎると、乳がんや子宮体がんのリスクが高まってしまいます。
妊婦さんのエストロゲンの増加。
妊婦さんの場合も、お腹の中の赤ちゃんを守るため、そして産後の授乳の準備のためにエストロゲンが増加しますが、その働きにより、出産の時の出血を減らすために血液が固くなったり、増えた血液量に合わせて血管を広げたりします。
これにより、妊婦さんは足の血液を上に上げる力が弱くなり、足のむくみや下肢静脈瘤の原因にもなってしまいます。
もっと怖いのは、切迫早産の心配などにより安静にしている妊婦さんは、エコノミークラス症候群の心配もある事ですね。
妊娠中は検診の際に、必ず足のむくみをチェックしていますよね?
これは、妊娠中は下肢静脈瘤のリスクが高まっているからです。
お医者さんに指摘されるよりも早く、着圧ソックスを履いて予防しておくと良いでしょう。
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さらに、ホルモンバランスの崩れは、予期せぬ体調の変化や、情緒不安定を招きます。
特に変化の大きな妊娠中や出産後には、このようなホルモンバランスの変化についても頭に置いておくと、対処がしやすいかもしれませんね。